【感染症エクスプレス@厚労省】Vol.467(2022年7月8日)
7月7日、WHOアフリカ地域事務所は、ガーナ政府が同国初となるマールブルグ病患者の疑い例を2例確認したことを発表しました。
マールブルグ病は感染性の高いウイルス性出血熱で、エボラ出血熱(EVD)と同じフィロウイルス科のマールブルグウイルスによって引き起こされます。マールブルグウイルスはコウモリ(フルーツバット)からヒトに感染し、感染者の体液や汚染された物の表面への直接接触等によりヒトの間で拡大します。高熱、強い頭痛、倦怠感で突然発症し、多くの患者は7日以内に重症の出血兆候を呈します。致死率は、ウイルス株や臨床管理の状況にもよりますが、過去の流行では24%から88%と幅があります。
2例の疑い例は、ともに同国アシャンティ州南部で発生し、ともに下痢、発熱、嘔気・嘔吐を含む症状を呈し死亡しており、疫学的な関連性は確認されていません。2例の検体は、同国の野口記念医学研究所でマールブルグウイルス陽性と判断され、確認検査のためWHO連携センターであるセネガルのパスツール研究所に送付されています。同国政府は状況調査を行っており、対応準備をしています。
より詳しい情報は下記WHOガーナ事務局のプレスリリースをご覧ください。
厚生労働省は本事案について引き続き情報収集を実施し、必要に応じて情報提供を行ってまいります。
WHOガーナ事務所プレスリリース:
https://www.afro.who.int/countries/ghana/news/ghana-reports-first-ever-suspected-cases-marburg-virus-disease