【感染症エクスプレス@厚労省】Vol.468(2022年7月22日)
欧州や北米を中心に感染が確認されているヒトのサル痘については、令和4年7月21日の世界保健機関(WHO)の発表時点で、世界71の国・地域で、14,000以上の確定例が報告されています。
現在までに確認されている多くの症例は、サル痘の一般的な臨床像を呈しておらず、発熱、倦怠感などの症状が出現する前に、発疹(少数あるいは単発)等の症状を呈することなどが報告されています。
また、7月6日のWHOの発表によると、性別情報が得られた確定症例4406例のうち、4385例(99.5%)は男性であると報告されています。
サル痘ウイルスには、西アフリカ型とコンゴ盆地型の2つの型が存在し、西アフリカ型はコンゴ盆地型と比較して致死率が低いことが報告されています。
WHOによると、今般、アフリカ大陸を除く欧米を中心に報告されているサル痘の症例については、全て西アフリカ型であることが確認されています。
また、多くの場合重症化の報告はなく、これまで流行が見られていなかった国・地域において死亡例も報告されていません。現在までに国内においては、ヒトのサル痘の発生事例は報告されていません。
厚生労働省では、6月29日に厚生科学審議会感染症部会を開催し、サル痘対策について報告をするとともに、専門家の方々に意見をいただいたところです。
また、7月8日には国立国際医療研究センター国際感染症センター(DCC)のHPにて「サル痘診療指針」が公表されました。
引き続き、各国政府やWHO専門家等とも連携しつつ、情報収集に努めてまいります。
厚生労働省 事務連絡「サル痘に関する情報提供及び協力依頼について」(令和4年5月20日付:令和4年7月19日最終改正)
サル痘に関する情報提供及び協力依頼について ( https://www.mhlw.go.jp/content/000966241.pdf)
国立感染症研究所ファクトシート:サル痘
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/408-monkeypox -intro.html
国立感染症研究所「アフリカ大陸以外の複数国で報告されているサル痘について(第1報)」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/monkeypox-m/2596-cepr/11166-monkeypox-ra-0524.html
国立感染症研究所「複数国で報告されているサル痘について(第2報)」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/monkeypox-m/2596-cepr/11266-monkeypox-ra-712.html
国立国際医療研究センター国際感染症センター(DCC)ファクトシート:サル痘
http://dcc-irs.ncgm.go.jp/material/factsheet/
国立感染症研究所・国立国際医療研究センター国際感染症センター:サル痘患者とサル痘疑い例への感染予防策
https://www.niid.go.jp/niid/ja/monkeypox-m/2596-cepr/11196-monkeypox-01.html
検疫所(FORTH)海外感染症情報
http://www.forth.go.jp/topics/fragment5.html
第62回厚生科学審議会感染症部会資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26447.html
国立国際医療研究センター国際感染症センター:サル痘診療指針
https://dcc-irs.ncgm.go.jp/material/manual/monkeypox.html
WHO Monkeypox outbreak 2022
https://www.who.int/emergencies/situations/monkeypox-oubreak-2022
CDC Monkeypox
https://www.cdc.gov/poxvirus/monkeypox/index.html