【感染症エクスプレス@厚労省】Vol.469(2022年8月5日)
欧州や北米を中心に感染が確認されているヒトのサル痘については、令和4年7月27日の世界保健機関(WHO)の発表時点で、世界78の国・地域で、18,000以上の確定例が報告されています。
7月23日には、WHO事務局がサル痘の感染拡大について、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」に該当すると宣言しました。
また、8月4日にアメリカ政府はサル痘について「公衆衛生上の緊急事態」を宣言しています。
国内では、令和4年7月25日に、1例目のサル痘患者の発生が報告され、令和4年8月1日の時点で、計2例の発生が報告されています。
上記の2例の方はいずれも海外への渡航歴があったことが報告されています。
現在までに確認されている多くの症例はサル痘の一般的な臨床像を呈しておらず、発熱、倦怠感などの症状が出現する前に、発疹(少数あるいは単発)等の症状を呈することが報告されています。
原因ウイルスは重症化リスクや致死率が高い系統(1型)と低い系統(2型及び3型)に分けられます。現在のところ、世界的に感染拡大しているのは致死率の低い3型の系統です。
多くの場合重症化の報告はありませんが、これまで流行が見られていなかったアフリカ以外の国・地域においても数件の死亡例が報告されています。
引き続き、各国政府やWHO、専門家等とも連携しつつ、情報収集に努めてまいります。
厚生労働省 事務連絡「サル痘に関する情報提供及び協力依頼について」(令和4年5月20日付:令和4年7月19日最終改正)
サル痘に関する情報提供及び協力依頼について( https://www.mhlw.go.jp/content/000966241.pdf)
国立感染症研究所ファクトシート:サル痘
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/408-monkeypox -intro.html
国立感染症研究所「アフリカ大陸以外の複数国で報告されているサル痘について(第1報)」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/monkeypox-m/2596-cepr/11166-monkeypox-ra-0524.html
国立感染症研究所「複数国で報告されているサル痘について(第2報)」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/monkeypox-m/2596-cepr/11266-monkeypox-ra-712.html
国立国際医療研究センター国際感染症センター(DCC)ファクトシート:サル痘
http://dcc-irs.ncgm.go.jp/material/factsheet/
国立感染症研究所・国立国際医療研究センター国際感染症センター:サル痘患者とサル痘疑い例への感染予防策
https://www.niid.go.jp/niid/ja/monkeypox-m/2596-cepr/11196-monkeypox-01.html
検疫所(FORTH)海外感染症情報
http://www.forth.go.jp/topics/fragment5.html
厚生科学審議会感染症部会資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei_127717.html
国立国際医療研究センター国際感染症センター:サル痘診療指針
https://dcc-irs.ncgm.go.jp/material/manual/monkeypox.html
WHO Monkeypox outbreak 2022
https://www.who.int/emergencies/situations/monkeypox-oubreak-2022
CDC Monkeypox
https://www.cdc.gov/poxvirus/monkeypox/index.html