参照元URL : https://www.mhlw.go.jp/haishin/u/l?p=E_aVZGH54ZMugcCBY
健康・医療
新型コロナワクチンの副反応疑い報告について
副反応疑い報告の趣旨
収集した報告について、厚生労働省の審議会に報告し、専門家による評価を行います。こうした結果を公表するなどして、安全性に関する情報提供などを行っていきます。
ワクチンの副反応の評価について
○ワクチンの接種後には副反応を生じることがあり、副反応をなくすことは困難です。接種によって得られる利益と、副反応などのリスクを比較して接種の是非を判断する必要があります。
○副反応疑い報告では、ワクチンと関係があるか、偶発的なもの・他の原因によるものかが分からない事例も数多く報告されます。透明性の向上等のため、こうした事例も含め、報告のあった事例を公表しています。
ワクチン接種後に生じる様々な事象について[PDF:795KB]
○日常生活の中では、様々な事象が偶発的に発生しています。ワクチン接種の有無にかかわらず、死亡や急病といった事象も発生しています。接種の後に生じた事象も、それだけでは因果関係があるかどうかが分からないことに注意が必要です。
このため、報告のあった症例について調べるほか、同じような事例の頻度や自然発生と比べて多いかどうか、諸外国における同様の評価の状況などを参考にしながら評価することになります。
※詳しい資料は こちらへ
報告された事例と評価について
新型コロナワクチンの副反応疑い報告の報告状況については、専門家による評価結果とあわせて、速やかに皆さまに情報提供できるよう、審議会(※)を通常より頻繁に開催し、審議会の度に公表することとしています。
(※)厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)
▷ 令和4年10月7日開催 (資料は こちら) New
新型コロナワクチン接種開始後の令和3年2月17日から対象期間の令和4年9月4日までにおいて、ファイザー社ワクチン、モデルナ社ワクチン、アストラゼネカ社ワクチン及び武田社ワクチン(ノババックス)接種後の副反応疑いとして報告された事例について議論されました。1回目・2回目接種については4ワクチンとも、副反応疑い事例全体の報告状況等について動向の大きな変更はありませんでした。3回目接種については、ファイザー社ワクチン、モデルナ社ワクチン接種後の事例として、それぞれ1,929件、914件の副反応疑い報告(医療機関報告)があり、頻度は、それぞれ0.0040%、0.0028%であり、1回目・2回目接種後の頻度より低い傾向でした。武田社ワクチン(ノババックス)の3回目接種後の事例として、11件の副反応疑い報告(医療機関報告)があり、頻度は0.0083%でした。4回目接種については、ファイザー社ワクチン、モデルナ社ワクチン接種後の事例として、それぞれ112件、78件の副反応疑い報告(医療機関報告)がありました。
また、小児(5~11歳)接種後の事例として、1回目・2回目接種についてそれぞれ74件、45件の報告(医療機関報告)があり、頻度はそれぞれ0.0046%、0.0030%であり、12歳以上の接種後の頻度より低い傾向でした。
いずれのワクチンも、これまでの報告によって、死亡、アナフィラキシー、血小板減少症を伴う血栓症、心筋炎・心膜炎、4回目接種、5~11歳の小児接種、ワクチン接種後健康状況調査に係る検討を含め、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないと評価されました。
12歳以上の死亡例の報告について(資料 1-3-1、 1-3-2、 1-3-3、 1-3-5、 1-8)
対象期間までに、ファイザー社ワクチンについて1,668件(100万回接種あたり7.0件)、モデルナ社ワクチンについて185件(100万回接種あたり2.4件)、アストラゼネカ社ワクチンについて1件(100万回接種あたり8.5件)、武田社ワクチン(ノババックス)について1件(100万回接種あたり5.5件)の報告があり、これまでの報告と比較して大きな変化はありませんでした。報告例のうち3回目接種後の事例については、ファイザー社ワクチン接種後の167件(100万回接種あたり3.4件)、モデルナ社ワクチン接種後の97件(100万回接種あたり2.9件)であり、4回目接種後の事例については、ファイザー社ワクチンで22件、モデルナ社ワクチンで11件ありました。また、対象期間以降9月23日までにファイザー社ワクチンで12件、モデルナ社ワクチンで14件の報告がありました。現時点において、ワクチンとの因果関係があると結論づけられた事例はなく、4回目接種後の事例を含め、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える程の重大な懸念は認められないとされました。
12歳以上の心筋炎・心膜炎について(資料 1-6-1、 1-6-2、 1-8)
心筋炎及び心膜炎を副反応疑い報告基準に定めた令和3年12月6日から対象期間までに、製造販売業者報告において、ファイザー社ワクチン、モデルナ社ワクチン、武田社ワクチン(ノババックス)について、心筋炎(ブライトン分類1~3)として評価された事例は、それぞれ(疑いとしての報告242件中)80件、(同154件中)66件、(同1件中)0件でした。心膜炎(ブライトン分類1~3)として評価されたものは、それぞれ(疑いとしての報告88件中)37件、(同38件中)22件、報告なしでした。アストラゼネカ社ワクチン接種後の報告はありませんでした。
報告例のうち3回目接種後の事例について、ファイザー社ワクチンは心筋炎(同70件中)19件、心膜炎(同34件中)13件であり、モデルナ社ワクチンは心筋炎(同60件中)16件、心膜炎(同23件中)13件であり、4回目接種後の事例について、ファイザー社ワクチンで心筋炎(同6件中)2件、モデルナ社ワクチンで心筋炎(同2件中)0件報告がありました。4回目接種後の事例を含め、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える程の重大な懸念は認められないとされました。
小児接種後の事例について(資料 1-3-4、 1-6-3、 1-8)
死亡例の報告について、対象期間までに1件(100万回接種あたり0.3件)あり、対象期間以降9月29日までに1件ありました。後者は専門家及び審議会の評価では、ワクチン以外の要因が関与していた可能性も否定できない等により、ワクチンとの因果関係が評価できない(γ)とされ、引き続き情報収集に努めることとされました。心筋炎(ブライトン分類1~3)として評価された事例は(疑いとしての報告9件中)1件、心膜炎(ブライトン分類1~3)として評価された事例は(疑いとしての報告3件中)1件でした。また、小児接種後の事例は、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える程の重大な懸念は認められないとされました。
ワクチン接種後の副反応等に対応する医療体制の確保について(資料 1-8)
都道府県において構築されている相談窓口と医療体制について改めて確認したところ、全ての都道府県において、相談に対応できる窓口の設置と遷延する症状にも対応できる専門的な医療機関の確保が確認されました。当該医療機関の名称等の公表は約3割でしたが、医療機関の名称を公表していない都道府県において、いずれも円滑な受診のための工夫がなされており、運用上必要な診療体制の構築が確認されました。
▷ 令和4年9月14日開催 (資料は こちら)
オミクロン株対応ワクチンの副反応に係る取扱いについて(資料 1)
ファイザー社2価ワクチン(BA.1)及びモデルナ社2価ワクチン(BA.1)が追加接種に係る特例臨時接種の対象となったことを踏まえ、新型コロナワクチンに係る副反応疑い報告基準について審議を行い、両ワクチンの添付文書及び審査報告書の記載内容に照らし、これまでと同様に、「アナフィラキシー、血小板減少を伴う血栓症、心筋炎、その他」を副反応疑い報告基準として扱っていくこととなりました。
予防接種法の改正案について(資料 2)
予防接種法の改正案の概要について、臨時接種類型の見直しや予防接種事務のデジタル化など、事務局から報告があり議論・確認されました。
▷ 令和4年9月2日開催 (資料は こちら)
新型コロナワクチン接種開始後の令和3年2月17日から対象期間の令和4年8月7日までにおいて、ファイザー社ワクチン、モデルナ社ワクチン、アストラゼネカ社ワクチン及び武田社ワクチン(ノババックス)接種後の副反応疑いとして報告された事例について議論されました。1回目・2回目接種については4ワクチンとも、副反応疑い事例全体の報告状況等について動向の大きな変更はありませんでした。3回目接種については、ファイザー社ワクチン、モデルナ社ワクチン接種後の事例として、それぞれ1,885件、887件の副反応疑い報告(医療機関報告)があり、頻度は、それぞれ0.0040%、0.0027%であり、1回目・2回目接種後の頻度より低い傾向でした。武田社ワクチン(ノババックス)の3回目接種後の事例として、8件の副反応疑い報告(医療機関報告)があり、頻度は0.0090%でした。4回目接種については、ファイザー社ワクチン、モデルナ社ワクチン接種後の事例として、それぞれ58件、36件の副反応疑い報告(医療機関報告)がありました。
また、小児(5~11歳)接種後の事例として、1回目・2回目接種についてそれぞれ72件、43件の報告(医療機関報告)があり、頻度はそれぞれ0.0047%、0.0031%であり、12歳以上の接種後の頻度より低い傾向でした。
いずれのワクチンも、これまでの報告によって、死亡、アナフィラキシー、血小板減少症を伴う血栓症、心筋炎・心膜炎、4回目接種、5~11歳の小児接種、ワクチン接種後健康状況調査に係る検討を含め、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないと評価されました。
12歳以上の死亡例の報告について(資料 1-3-1、 1-3-2、 1-3-3、 1-8)
対象期間までに、ファイザー社ワクチンについて1,643件(100万回接種あたり7.2件)、モデルナ社ワクチンについて171件(100万回接種あたり2.4件)、アストラゼネカ社ワクチンについて1件(100万回接種あたり8.5件)の報告がありました。武田社ワクチン(ノババックス)について報告はなく、これまでの報告と比較して大きな変化はありませんでした。報告例のうち3回目接種後の事例については、ファイザー社ワクチン接種後の163件(100万回接種あたり3.4件)、モデルナ社ワクチン接種後の94件(100万回接種あたり2.9件)であり、4回目接種後の事例については、ファイザー社ワクチンで12件、モデルナ社ワクチンで2件ありました。また、対象期間以降8月19日までにファイザー社ワクチンで13件、モデルナ社ワクチンで5件、武田社ワクチン(ノババックス)で1件の報告がありました。現時点において、ワクチンとの因果関係があると結論づけられた事例はなく、4回目接種後の事例を含め、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える程の重大な懸念は認められないとされました。
12歳以上の心筋炎・心膜炎について(資料 1-6-1、 1-6-2、 1-8)
心筋炎及び心膜炎を副反応疑い報告基準に定めた令和3年12月6日から対象期間までに、製造販売業者報告において、ファイザー社ワクチン、モデルナ社ワクチンについて、心筋炎(ブライトン分類1~3)として評価された事例は、それぞれ(疑いとしての報告228件中)76件、(同143件中)61件でした。心膜炎(ブライトン分類1~3)として評価されたものは、それぞれ(疑いとしての報告82件中)37件、(同36件中)21件でした。アストラゼネカ社ワクチン及び武田社ワクチン(ノババックス)接種後の報告はありませんでした。
報告例のうち3回目接種後の事例について、ファイザー社ワクチンは心筋炎(同62件中)18件、心膜炎(同32件中)13件であり、モデルナ社ワクチンは心筋炎(同54件中)13件、心膜炎(同22件中)13件であり、4回目接種後の事例について、ファイザー社ワクチンで心筋炎(同3件中)1件報告がありました。4回目接種後の事例を含め、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える程の重大な懸念は認められないとされました。
小児接種後の事例について(資料 1-3-4、 1-6-3、 1-8)
対象期間までに、死亡例の報告が1件(100万回接種あたり0.3件)あり、現時点において、情報不足等によりワクチンとの因果関係が評価できない(γ)とされました。心筋炎(ブライトン分類1~3)として評価された事例は(疑いとしての報告9件中)1件、心膜炎(ブライトン分類1~3)として評価された事例は(疑いとしての報告3件中)1件でした。また、小児接種後の事例は、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える程の重大な懸念は認められないとされました。
▷ 以前に行われた審議の概要は こちら [ PDF:1MB ]
その他の情報
○ 「新型コロナワクチンの副反応について」
新型コロナワクチンの接種後に、発熱や痛み、頭痛等の症状が起きた時の対応等をお知らせしています。
○ 「新型コロナワクチンの有効性・安全性について」
各ワクチンの臨床試験の結果の概要などをご紹介しています。
○ 「新型コロナワクチンの接種後の健康状況調査」
先行的に接種を受けた1~2万人の接種後に起きた痛み・発熱などの症状の頻度をご紹介しています。
報道発表資料等
• 新型コロナワクチンの接種後の死亡事例について(1例目)(令和3年3月2日)
• 新型コロナワクチンの接種後の副反応疑い報告の事例について(令和3年2月20日)