【感染症エクスプレス@厚労省】Vol.475(2022年11月7日)
世界各地で感染が確認されているヒトのサル痘については、令和4年10月31日の世界保健機関(WHO)の発表時点で、世界109の国・地域で、77,000以上の確定例が報告されています。
公衆衛生上の緊急事態の宣言発出から3ヶ月以上が経過し、WHOは、10月24日から10月30日の間の新規症例数が、前週と比較して世界的に47.2%も減少していること、
直近4週間の新規症例の報告については約9割がアメリカ地域における症例であることを報告しています。
今回の流行における症状としては、「性器及び肛門周辺の皮膚病変、鼠径リンパ節腫脹、発熱が多くみられたこと」、「発疹が全身症状に先行して出現し、
初期の小水疱から痂皮化したものまで様々なステージのものが非同期的にみられたこと」、「サル痘を疑う症状のない者の直腸肛門検体からサル痘ウイルスが検出され、
無症候性病原体保有者の存在が示唆されること」など、過去の報告との違いが指摘されています。
また、患者の精液からサル痘ウイルスが分離された報告もあり、精液を介した感染の可能性が示唆されています。
なお、国内では、令和4年11月1日時点で7例のサル痘患者の発生が確認されています。
・厚生労働省 事務連絡 「サル痘に関する情報提供及び協力依頼について」(令和4年5月20日付:令和4年10月6日最終改正)( https://www.mhlw.go.jp/content/000998552.pdf)
・サル痘届出基準
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-04-13.html
・国立感染症研究所ファクトシート:サル痘
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/408-monkeypox -intro.html
・国立感染症研究所「複数国で報告されているサル痘について(第3報)」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/monkeypox-m/2596-cepr/11403-monkeypox-ra-913.html
・国立国際医療研究センター国際感染症センター(DCC)ファクトシート:サル痘
http://dcc-irs.ncgm.go.jp/material/factsheet/
・国立感染症研究所・国立国際医療研究センター国際感染症センター:サル痘患者とサル痘疑い例への感染予防策
https://www.niid.go.jp/niid/ja/monkeypox-m/2596-cepr/11196-monkeypox-01.html
・検疫所(FORTH)海外感染症情報
http://www.forth.go.jp/topics/fragment5.html
・厚生科学審議会感染症部会資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei_127717.html
・国立国際医療研究センター国際感染症センター:サル痘診療指針
https://dcc-irs.ncgm.go.jp/material/manual/monkeypox.html
・WHO Monkeypox outbreak 2022
https://www.who.int/emergencies/situations/monkeypox-oubreak-2022
・CDC Monkeypox
https://www.cdc.gov/poxvirus/monkeypox/index.html