◆赤道ギニア共和国でのマールブルグ病の発生について(2023年2月24日)

【感染症エクスプレス@厚労省】Vol.482(2023年2月24日)

 ◆赤道ギニア共和国でのマールブルグ病の発生について
  2023年2月13日、赤道ギニア共和国保健省及びWHOアフリカ地域事務所は、同国北東部のKie-Ntem県で、同国初のマールブルグ病患者の確定例を報告したと発表しました。
  ガボンのフランスヴィル国際医薬研究センター(CIRMF)及びセネガルのパスツール研究所(IP)に送付された検体のうち、IPで検査された8検体中1検体について、マールブルグウイルス陽性が確認されたことを受けたものです。
  マールブルグ病は、これまでケニヤ、コンゴ民主共和国、アンゴラ、ウガンダ等で発生があり、直近では、2022年にガーナで発生しました。
  2月12日の時点で、カメルーン及びガボンと国境を接するKie-Ntem県で、9例の疑い死亡例、16例の疑い例が確認されており、同国政府による追跡調査、WHOによる専門家の派遣、物資の支援等が行われています。
  厚生労働省は、2月14日に、自治体、日本医師会、各検疫所、国土交通省に対し、事務連絡を発出し注意喚起の協力を依頼しました。
  また、厚生労働省検疫所は、海外から日本へ帰国・入国される方に対し、ポスターやリーフレット等で注意喚起を行っています。
  より詳しい情報は以下のリンクをご覧ください。
  厚生労働省では本事案について引き続き情報収集を実施し、必要に応じて情報提供を行ってまいります。

 【マールブルグ病とは?】
  マールブルグ病は感染性の高いウイルス性出血熱で、エボラ出血熱と同じフィロウイルス科のマールブルグウイルスによって起こります。
  マールブルグウイルスはコウモリ(フルーツバット)からヒトに感染すると考えられており、感染者の血液や体液等への直接接触等によりヒトの間で感染が拡大します。
  高熱、強い頭痛、倦怠感で突然発症し、多くの患者は7日以内に重症の出血症状を呈します。
  致死率は、ウイルス株や臨床管理の状況にもよりますが、過去の流行では24%から88%と幅があります。

 ・ 赤道ギニア共和国保健省ヘルスアラート(スペイン語)
  (https://www.guineasalud.org/archivos/Ordenes/ALERTA.pdf

 ・世界保健機関(WHO)Africa, Equatorial Guinea confirms first-ever Marburg virus disease outbreak
  https://www.afro.who.int/countries/equatorial-guinea/news/equatorial-guinea-confirms-first-ever-marburg-virus-disease-outbreak?country=28&name=Equatorial%20Guinea

 ・世界保健機関(WHO). Marburg virus disease, Fact sheets, 7 August 2021
  https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/marburg-virus-disease

 ・厚生労働省検疫所FORTH 赤道ギニア-史上初のマールブルグ病の発生を確認
  https://www.forth.go.jp/news/2023/20230216_00003.html

 ・厚生労働省検疫所FORTH 赤道ギニア共和国でマールブルグ病が発生しています
  https://www.forth.go.jp/content/000069096.pdf

 ・国立感染症研究所 マールブルグ病とは
  https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/343-marburg.html

ページの先頭へ戻る

公開日:2023年02月28日

カテゴリー: 感染症