【感染症エクスプレス@厚労省】Vol.491(2023年7月7日)
春から夏にかけては、ダニの活動が活発になります。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)や日本紅斑熱、ツツガムシ病をはじめとするダニ媒介感染症を予防するためには、マダニに刺されないようにすることが大切です。屋外でのキャンプやハイキングの機会が増えるこの時期、森林や草むら、ヤブなどに入る場合には注意しましょう。
長袖・長ズボン(シャツの裾はズボンの中に、ズボンの裾は靴下や長靴の中に入れる、または登山用スパッツを着用する)、足を完全に覆う靴(サンダル等は避ける)、帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻く等、肌の露出を少なくしましょう。
特にSFTSについては、昨年同時期と比較して患者の報告数が増加しており、海外では家族内感染あるいは院内感染といった限定的なヒト-ヒト感染事例も報告されています。
医療機関において、SFTSを疑う患者や確定患者に接する際はグローブ、ガウン、マスク、必要な場合にはゴーグル、フェイスシールド等を着用し、接触予防策を確実に実施する必要があります。
また、感染症法に基づく届出対象のダニ媒介感染症の患者を医師が診断した場合には、直ちに届出が必要となります。
医療従事者の皆さまにおかれましては、引き続きご協力お願いします。
・ ダニ媒介感染症(厚生労働省)
・マダニ対策、今できること(国立感染症研究所)
・感染症発生動向調査で届出られたSFTS症例の概要(2023年1月31日現在)