モデルナ社のオミクロン株対応1価ワクチンに関する情報を更新しました (令和5年9月25日)

参照元URL:https://www.mhlw.go.jp/haishin/u/l?p=5wDzgiNi4xa0YfF1Y

健康・医療

モデルナ社のオミクロン株対応1価ワクチンについて New

 モデルナ社の新型コロナワクチンのうち、オミクロン株対応1価ワクチンの有効性・安全性などに関する情報をお届けします。従来型の1価ワクチン(従来株)に関する情報はサイト内リンク こちら、オミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.1又はBA.4-5)に関する情報は 「 サイト内リンク モデルナ社のオミクロン株対応2価ワクチンについて」をご覧ください。

特徴

ワクチンの種類

 本剤はメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンです。SARS-CoV-2のスパイクタンパク質(ウイルスがヒトの細胞へ侵入するために必要なタンパク質)の設計図となるmRNAを脂質の膜に包んだ製剤になります。本剤を接種し、mRNAがヒトの細胞内に取り込まれると、このmRNAを基に細胞内でウイルスのスパイクタンパク質が産生され、スパイクタンパク質に対する中和抗体産生及び細胞性免疫応答が誘導されることで、SARS-CoV-2による感染症の予防ができると考えられています。
 令和5年9月現在、オミクロン株XBB1.5に対応した1価ワクチン(※)が接種可能です。

  1. (※) オミクロン株対応1価ワクチンとは、オミクロン株系統のスパイクタンパク質の設計図となるmRNAを有効成分とするワクチンです。

接種対象者

 初回(1・2回目)接種を完了した6歳以上の方

接種方法

 通常、12歳以上の場合は1回0.5mL、6~11歳の場合は1回0.25mLを、三角筋(上腕の筋肉)に、筋肉注射という方法で接種します。

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接種回数と接種間隔

<追加接種>

  • ・ 前回の接種完了から3か月以上経過した方から、接種を受けてください。
  • ・ 前回までの接種に用いたワクチンの種類にかかわらず、本ワクチンの接種が可能です。
  • ・ 本ワクチンは1・2回目の接種には使えません。追加接種は1回に限られます。

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有効性について

 新型コロナウイルス感染症の重症化の予防を目的として接種します。
 本ワクチンを受けた人では受けていない人よりも、新型コロナウイルス感染症を発症した割合が少ないことが分かっています。オミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.1又はBA.4-5)の臨床試験において中和抗体価の上昇がみられ有効性が確認されていること、オミクロン株に対する有効成分を含むワクチンの非臨床試験のデータからヒトでの免疫応答について一定の予測が可能であることが確認されていることを踏まえ、本剤(オミクロン株対応1価ワクチン)の非臨床試験における追加接種により、オミクロン株亜系統に対する中和抗体の産生が確認されたことから、一定の有効性が期待されています。
 従来型の1価ワクチン(従来株)の効果については サイト内リンク こちら、オミクロン株対応2価ワクチンの効果については サイト内リンク こちらをご覧ください。
 ただし、接種を受けても、発症等を完全に予防できる訳ではありません。ワクチン接種にかかわらず、引き続き、適切な感染防止策を行う必要があります。

 臨床試験の概要については、「さらに詳しい情報」をご覧ください。

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安全性について

 主な副反応には、注射した部分の痛み、頭痛、関節や筋肉の痛み、疲労、寒気、発熱等があります。稀に起こる重大な副反応として、ショックやアナフィラキシーがあります。
 従来型1価ワクチン(従来株)とオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.1又はBA.4-5)の安全性について、これまで実施された臨床試験におけるデータや接種後の副反応の発現状況等から、大きな差が無いことが確認されていることを踏まえ、本剤(オミクロン株対応1価ワクチン)の安全性についても既承認の製剤と基本的には同様であり、特段の懸念はないものと考えられています。
 また、ごく稀ではあるものの、ワクチン接種後に心筋炎や心膜炎を疑う事例が報告されています。接種後数日以内に胸痛、動悸、息切れ、むくみ等の症状が現れたら医療機関を受診してください。
 ごく稀ではあるものの、mRNAワクチン接種後にギラン・バレー症候群が報告されています。接種後、手足の力が入りにくい、しびれ等の症状が現れたら、速やかに医療機関を受診してください。
 なお、本ワクチンは、新しい種類のワクチンのため、これまでに明らかになっていない症状が出る可能性があります。接種後に気になる症状を認めた場合は、接種医あるいは身近な医療機関に相談してください。
 万が一、ワクチンの接種によって健康被害が生じた場合には、国による サイト内リンク 予防接種健康被害救済制度がありますので、お住まいの各自治体にご相談ください。

 臨床試験の概要については、「さらに詳しい情報」をご覧ください。

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接種を受けられない人、注意が必要な人

 下記にあてはまる方は、本ワクチンの接種ができない、または接種に注意が必要です。
 当てはまるかどうかや、ワクチンを受けて良いか、ご不明な方は、その病気を診てもらっている主治医にご相談ください。
 また、当てはまると思われる方は、必ず接種前の診察時に医師へ伝えてください。

受けることができない人

  • ・ 明らかに発熱している人(※1)
  • ・ 重い急性疾患にかかっている人
  • ・ 本ワクチンの成分に対し重度の過敏症(※2)の既往歴のある人
  • ・ 上記以外で、予防接種を受けることが不適当な状態にある人
  1. (※1) 明らかな発熱とは通常37.5℃以上を指します。ただし、37.5℃を下回る場合も平時の体温に鑑みて発熱と判断される場合はこの限りではありません。
  2. (※2) アナフィラキシーや、全身性の皮膚・粘膜症状、喘鳴、呼吸困難、頻脈、血圧低下等、アナフィラキシーを疑わせる複数の症状。なお、前回までの接種でこれらの症状が認められた方は、同一の成分を含むワクチンを用いた追加接種を受けることはできません。

 

注意が必要な人

  • ・ 抗凝固療法を受けている人、血小板減少症または凝固障害(血友病など)のある人
  • ・ 過去に免疫不全の診断を受けた人、近親者に先天性免疫不全症の方がいる人
  • ・ 心臓、腎臓、肝臓、血液疾患や発育障害などの基礎疾患のある人
  • ・ 過去に予防接種を受けて、接種2日以内に発熱や全身性の発疹などのアレルギーが疑われる症状がでた人
  • ・ 過去にけいれんを起こしたことがある人
  • ・ 本ワクチンの成分(※)に対して、アレルギーが起こるおそれがある人

妊娠中、又は妊娠している可能性がある人、授乳している人は、接種前の診察時に必ず医師へ伝えてください。なお、かかりつけの産婦人科医に確認していない場合でも、予診医によりワクチン接種が可能と判断された場合は、接種が可能です。

※本ワクチンの成分
▷有効成分
・アンデュソメラン(オミクロン株XBB.1.5のスパイクタンパク質の全長体をコードするmRNA)

▷添加物
・SM-102:ヘプタデカン-9-イル 8-((2-ヒドロキシエチル)(6-オキソ-6-(ウンデシルオキシ)ヘキシル)アミノ)オクタン酸エステル
・コレステロール
・DSPC:1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン
・1,2-ジミリストイル-rac-グリセロ-3-メチルポリオキシエチレン(PEG2000-DMG)
・トロメタモール
・トロメタモール塩酸塩
・氷酢酸
・酢酸ナトリウム水和物
・精製白糖

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接種当日の注意事項

  • ・ 接種前に、ご自宅で体温を測定し、明らかな発熱がある場合や体調が悪い場合などは、接種を控え、接種を受ける予定の施設にご連絡ください。
  • ・ ワクチンは、通常、三角筋(上腕の筋肉)に接種するため、肩を出しやすい服装でお越しください。

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接種を受けた後の注意事項

    ・ 本ワクチンの接種を受けた後、15分以上(過去にアナフィラキシーを含む重いアレルギー症状を起こしたことがある方や、気分が悪くなったり、失神等を起こしたりしたことがある方は30分以上)、接種を受けた施設でお待ちいただき、体調に異常を感じた場合には、速やかに医師へ連絡してください。(急に起こる副反応に対応できます。)

    ・ 注射した部分は清潔に保つようにし、接種当日の入浴は問題ありませんが、注射した部分はこすらないようにしてください。また、接種後に体調が悪い時は無理をせず、入浴は控える等、様子を見るようにしてください。

    ・ 接種当日は、通常の生活は問題ありませんが、激しい運動や過度の飲酒は控えてください。

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さらに詳しい情報

有効性について(臨床試験等の概要)

▷追加接種(3回目接種以降)(6歳以上)
<非臨床試験>
 マウスを用いた非臨床試験において、従来型の1価ワクチン(従来株)による初回接種の後にオミクロン株対応1価ワクチン(XBB.1.5)の追加接種を1回行い、接種2週間後にXBB.1.5に対する中和抗体の産生が認められました。

安全性について(臨床試験等の概要)

▷追加接種(3回目接種以降)(6歳以上)
<海外における臨床試験>

 モデルナ社の新型コロナワクチンの臨床試験における主な副反応の発現割合は下記のとおりでした。従来型1価ワクチン(従来株)とオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.1又はBA.4-5)の安全性には大きな差が無いことが確認されており、オミクロン株対応1価ワクチン(XBB.1.5)の安全性も既承認の製剤と基本的には同様であり、特段の懸念はないものと考えられています。

  • 詳細(添付文書等)についてはこちらをご覧ください。(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)のホームページ)

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