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報道発表資料>
2023年10月12日
保健医療局
咽頭結膜熱(プール熱)が流行、都内で警報基準に達する
咽頭結膜熱(プール熱)は、主に夏に小児を中心に流行する感染症ですが、都内の小児科定点医療機関からの第40週(10月2日から10月8日まで)における患者報告で、警報レベルにある保健所の管内人口の合計が都全体の人口の30%超となり、都全体としての警報基準に達しました。都内の咽頭結膜熱の患者報告が都全体としての警報基準に達するのは、感染症法が施行された1999年以来初めてのことです。
患者の約82%は、5歳以下の小児となっており、保育所等での複数感染事例も報告されていることから、注意が必要です。
咽頭結膜熱は、特別な治療法やワクチンはなく、原因となるアデノウイルスにはアルコール消毒も効きにくいことから、感染防止対策としては、流水や石けんによるこまめな手洗いや、咳やくしゃみをする時には口と鼻をティッシュ等でおおうなどの咳エチケットが大切です。家庭、保育所、幼稚園、学校等においても感染防止対策の徹底、指導のご協力をお願いします。
咽頭結膜熱の患者発生状況
・小児科定点医療機関から報告された咽頭結膜熱の患者数を保健所単位で集計し、1定点当たり3.0人/週を超えると警報開始となります。警報は1.0人/週を下回る(警報終息)まで継続し、警報開始から警報終息までの間の状態を「警報レベル」としています。
・2023年第40週(10月2日から10月8日まで)の都内264か所の小児科定点医療機関から報告された定点当たり患者報告数(都内全体)は2.11人(/週)となっています。
・保健所別の患者報告数が警報レベルにあるのは、31保健所中9保健所で、管内人口の合計は、東京都全体の33.2%になります。
都の警報基準(以下の1)または2)のどちらかが基準値を超えた場合)
1)定点医療機関からの患者報告数が、都全体で警報レベル開始基準値を超えた場合
2)警報レベルにある保健所の管内人口の合計が、東京都全体の人口の30%を超えた場合
咽頭結膜熱とは
・アデノウイルスを原因とする感染症です。
・感染力が強く、プールや温泉施設などでの感染もあることから「プール熱」とも呼ばれています。
・発熱、咽頭炎(のどのはれ)、結膜炎(目の充血)などが主な症状です。
感染経路と感染予防のポイント
・ウイルスが含まれた咳やくしゃみを吸い込んだり、手についたウイルスが口に入ったりすることで感染します。
・アデノウイルスにはアルコール消毒が効きにくいため、流水や石けんでのこまめな手洗い、咳やくしゃみをする時には口と鼻をティッシュ等でおおう等の咳エチケットを心がけましょう。
・咳などの症状がある場合は、登園、登校を見合わせるなど無理をさせないように配慮しましょう。
・症状がおさまった後も、患者さんの便の中にはウイルスが含まれますので、トイレの後やおむつ交換の後、食事の前には手洗いを心がけましょう。
・集団生活ではタオルの共用は避けましょう。
・先天性心疾患、慢性肺疾患などを持つ場合は、かかりつけ医に相談し、感染予防や病気にかかった場合の対応について助言を受けておきましょう。
別紙「 子供を中心に流行する感染症について(PDF:688KB)」もあわせて御参照ください。
問い合わせ先 (感染症対策全般に関すること) 保健医療局感染症対策部防疫課 電話 03-5320-4088 (感染症患者の報告数(感染症発生動向)に関すること) 東京都健康安全研究センター企画調整部健康危機管理情報課 電話 03-3363-3213 |