【感染症エクスプレス@厚労省】Vol.518 (2024年8月4日)
○新型コロナウイルス感染症の最近の発生状況
全国の定点医療機関から報告される1週間ごとの新規患者数で見ると、7月15日~21日の1週間は13.62と、本年5月上旬から未だ増加傾向であり、感染拡大を続けた昨年夏の同時期と同程度の水準です。
現在、国内の感染者の多数を占めてきているオミクロン株の一系統であるKP.3(ケイ・ピー・スリー)については、公衆衛生上のリスクが高まっているという明確なエビデンスは示されていませんが、夏の間に一定の感染拡大が生じる可能性があります。
【新型コロナウイルス感染症の定点当たりの報告数(全国)の推移】
・国立感染症研究所IDWRより引用
2024年第29週(7月15日〜7月21日):通巻第26巻第29号
○その他の流行中の感染症
定点把握の対象となる5類感染症では、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、手足口病、急性出血性結膜炎、マイコプラズマ肺炎、等が過去5年と比較して非常に多い水準で報告されています。
【定点把握疾患の報告の過去5年間の同時期の平均との比較】
・国立感染症研究所IDWRより引用
2024年第29週(7月15日〜7月21日):通巻第26巻第29号
○夏の感染対策のポイント
夏休みやお盆に帰省等で高齢の方と会う場合や、大人数で集まる場合は感染予防を心がけ体調を整えることが重要です。
換気、手指消毒、医療機関の受診や高齢者施設の訪問の際などにおけるマスクの着用等の感染対策を行いましょう。
夏場でエアコンを使用することも増えますが、定期的に窓を開けて換気を行うことも重要です。