児童虐待死亡ゼロを目指した支援のあり方(2025年1月28日)-東京都

参照元URL:https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2025/01/28/06.html

報道発表資料

2025年01月28日

福祉局

児童虐待死亡ゼロを目指した支援のあり方について
令和5年度東京都児童福祉審議会児童虐待死亡事例等検証部会報告書(台東区内発生事例)

東京都児童福祉審議会児童虐待死亡事例等検証部会では、重大な児童虐待事例の検証を行っています。
この度、都は、検証部会から、令和5年3月に発生した台東区内で保護者からの虐待により4歳女児が死亡した事件に関する検証結果及び再発防止策を「児童虐待死亡ゼロを目指した支援のあり方について」として、提言を受け取りましたので、お知らせします。

1 事例の概要

令和5年3月、台東区内で4歳女児が救急搬送され死亡した。本件は、本児の出生前より子供家庭支援センターと児童相談所が連携しながら相談援助を行っていた事案である。

2 検証方法

検証部会において関係機関へのヒアリングを行い、検証を実施した。

3 主な改善策の内容

(1)家庭状況のリスク評価や関係機関の連携について

・児童相談所は、指導等の関与終了時に改めてリスク評価を行うことが必要。
また、その後、子供家庭支援センターからケースの状況に変化があった旨の報告を受けた際には、積極的に再アセスメントを行い、リスクが高いと判断した場合には、主担当機関となることも含めて検討することが必要。

・子供家庭支援センターは、児童相談所の関与終了後、ケース状況に変化が起きた際は、速やかに児童相談所へ相談した上で再アセスメントを行い、必要に応じて、個別ケース検討会議を開催し、関係機関への情報共有及び児童相談所への援助要請等を検討することが重要。

・保健機関は、虐待・養育環境に関する懸念すべき情報を受け取った場合は、危機意識を持ち、面談や家庭訪問により直接保護者に対して、家庭環境の把握も含めた事実確認を行うことが重要。

(2)傷あざ、ネグレクト等への対応について

・子供家庭支援センターは、虐待の疑いや健康状態への不安がある場合は、子どもに丁寧にヒアリングを行うとともに、状態を直接確認することが必要。

・各関係機関は、保育施設への長時間の預け入れや二重保育により家庭で過ごす時間が短い場合には、生活が乱れている可能性がないか、それがネグレクトにつながっていないかということに問題意識を持つべき。「保育施設に所属していれば安心」という先入観に捉われないことが重要。

・保育施設等は、ネグレクトや心理的虐待の疑いがある場合において、身体的虐待と同様に危機感を持って、児童相談所等の専門機関へ速やかに連絡する姿勢が必要。

(3)子どものウェルビーイングの視点について

・子育て支援に関わる各機関が、虐待かどうかだけでなく、ウェルビーイングの視点を持ち、子どもの意向を丁寧に確認する姿勢を持つことが重要。

※詳細は、 別添報告書(概要)(PDF:391KB)及び 報告書(全文)(PDF:799KB)を参照ください。

問い合わせ先
(報告書の内容に関すること)
福祉局子供・子育て支援部家庭支援課
電話 03-5320-4090
(東京都児童福祉審議会に関すること)
福祉局子供・子育て支援部企画課
電話 03-5320-4114

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