「傘の安全性に関する調査」を実施(2025年3月25日)-東京都

参照元URL:https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2025/03/2025032506

報道発表資料

2025年3月25日

生活文化スポーツ局

その持ち方、危険です! 「傘の安全性に関する調査」を実施しました

傘は晴雨問わず使用機会が非常に多い商品ですが、たたんだ傘の持ち方次第では重大な事故につながる危険があります。そこで東京都は、傘による事故の防止に向けて、アンケートによる消費者の使用実態調査と、安全性に関する試験を実施しました。

アンケート調査結果(報告書抜粋)

都内在住・20歳以上の男女2,000人を対象に調査

傘による危害やヒヤリ・ハットの経験をした人は44.0%

具体的事例

  • ・エスカレーターで前の人の傘の先が目に入りそうになった。
  • ・階段を上っている時に、自分の傘が後ろの人に当たってしまった。
  • ・階段を上っている時に、横持ちしている人の傘の先がみぞおちに刺さった。

イラスト1

傘による危害やヒヤリ・ハットの発生場所は、駅構内(階段・エスカレーター)が最も多かった。

傘による危害やヒヤリ・ハットの経験をした際に「どこにも相談・連絡をしなかった」人は87.3%

傘を横向き又は斜めにして持ったことがある人は34.0%

1番多かった理由は「持ちやすいから(68.3%)」

傘を横向きにして持つ人は、持ち手を持つ人と比較して、他者へ危害を与える可能性が3倍以上高まると考えられる。

傘の持ち手を持つ   傘を横にして持つ
7.0%【注】   22.7%【注】

イラスト2

  イラスト3  

【注】「したことのある傘の持ち方」×「他者へ危害を与えた経験」のクロス集計結果

横持ちした傘がぶつかったときの衝撃力はピアノ1台分!安全性に関する試験結果(報告書抜粋)

横持ちした傘がぶつかったときの衝撃力を測定するため、振り子装置に傘を横向きに固定し、歩行時の腕振りのように45度の角度から傘を振り下ろしました。

写真1
傘の先端が衝突し、ガラスが破砕した

その結果、衝撃力は最大240kgf(ピアノ約1台分)と大きく、それが傘の先端に集中するため、身体に当たると失明や骨折などの重篤なけがを負う可能性があることが分かりました。
また、厚さ約1.6ミリメートルのガラスに衝突させたところ、ガラスが破砕しました。

写真2

実験動画は こちら

QRコードの画像1

消費者へのアドバイス

1.表示以上の長さであることを意識しましょう。

一般的に表示されている「傘の長さ」は親骨の長さを指し、持ち手や傘の先端(石突き)の長さは入っていません。表示以上に長いものを持っていることを意識しましょう。

イラスト4

イラスト5

2.石突きが真下に向くように持ちましょう。

傘は、持ちやすいからと言って横向きに持つと危険です。携行するときは、必ず持ち手を持ち、石突きが真下(地面・床面方向)に向くようにしましょう。例えば、右図のように持ち手の先の方を持つと、手への負担も少ないうえ、傘から落ちる水滴が周囲に広がらず、石突きが階段等の段差に当たりにくくなります。

イラスト6

調査報告書は、ホームページからダウンロードできます。
詳しくはこちらをご覧ください。

QRコードの画像3

東京都では、安全な製品開発の検討・普及等の取組、消費者に分かりやすい注意表示等の記載及び事故防止に向けた安全対策を推進するため、製造事業者団体、国等に対し、情報提供を行っています。詳しくは、「東京くらしWEB」をご覧ください。

 

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