【感染症エクスプレス@厚労省】VOL.559(2026年5月26日)
◆2026年5月2日、南大西洋上を航行していたクルーズ船において、ハンタウイルス肺症候群の発生がWHOに報告されました。
ハンタウイルス肺症候群は、主にネズミなどのげっ歯類の排泄物を含む粉じんの吸入などで感染しますが、今回のクルーズ船で起こったクラスター事例の原因であるハンタウイルスの一種のアンデスウイルスでは、これまで濃厚接触によるヒト-ヒト感染の報告もあります。ハンタウイルス肺症候群は、発熱や咳、筋肉痛などの症状出現後、急速に進行し、死亡することがあります(致命率は10%から50%程度)が、これまで日本国内では患者発生の報告はありません。
国立健康危機管理研究機構(JIHS)は、2026年5月6日に公表した「国外航行中のクルーズ船におけるハンタウイルス感染症事例について」において、感染源等の特定のため疫学調査や接触者の調査が必要だとしつつ、乗船者の適切な管理(感染管理・接触者調査・健康観察)が実施されることにより、さらなる感染拡大のリスクは限定的にとどまるとの見解を示しています。また、過去のアンデスウイルスの感染事例においても、適切な対応によりさらなる伝播抑制につながったことが示唆されており、日本国内でヒト-ヒト感染により感染拡大する可能性は低いとのリスク評価が示されています。
厚生労働省では、ハンタウイルス肺症候群に関するリスク評価等についてプレスリリースや情報発信を行っております。また、2026年5月22日にはJIHSより、ハンタウイルス肺症候群に関する最新の知見を整理、更新した情報および一般の方を対象にしたQ&Aが公開されましたので、併せてご参照ください。
ハンタウイルス肺症候群は、四類感染症に指定されているため、診断した医師は直ちに届出をお願いいたします。
▼「国外航行中のクルーズ船におけるハンタウイルス感染症事例について」(国立健康機器管理研究機構)
JIHS https://id-info.jihs.go.jp/risk-assessment/hantavirus-pulmonary-syndrome/20260506/index.html
▼「ハンタウイルス肺症候群のQ&A」(国立健康機器管理研究機構)
JIHS https://id-info.jihs.go.jp/relevant-information/hantavirus-pulmonary-syndrome/faq/index.html
▼報道発表資料 「クルーズ船におけるハンタウイルス感染症事例について(その2)」(厚生労働省)
報道発表資料 「クルーズ船におけるハンタウイルス感染症事例について(その2)」(厚生労働省)
▼「国外航行中のクルーズ船におけるハンタウイルス感染症事例について 」(厚生労働省)
「国外航行中のクルーズ船におけるハンタウイルス感染症事例について 」(厚生労働省)
▼「ハンタウイルス肺症候群」(厚生労働省)
「ハンタウイルス肺症候群」(厚生労働省)
▼「ハンタウイルス肺症候群(届出基準・届出様式)」(厚生労働省)
「ハンタウイルス肺症候群(届出基準・届出様式)」(厚生労働省)
