【保健所健康危機管理事例H21】
養鶏場における鳥インフルエンザ発生の報告
〔作成者〕
鹿児島県出水保健所
〔発生年月日〕
2010/01/25~2010/02/13
〔概要〕
簡易検査陽性の報告を受け,即時に防疫作業員の招集,健康調査が行われた。(防疫作業員は2班に分けて招集され,第一班が205名,第二班が141名であった。事前の健康調査により計56名が農場内の作業は不適当と判断された。)翌26日2時にH5亜型が確認されたため,3時より当該養鶏場の鶏の殺処分が開始された。処分鶏は8462羽であった。殺処分は8時に修了し,作業員の交代後処分鶏等の埋却,鶏舎の清掃,消毒が行われた。21時15分に作業は終了した。作業中に不調を訴えた者は1名のみであった。防護服が破損する等があった者に対してはタミフルの予防投与をおこなったが,対象者は計18名であった。10日間のモニタリング中に発熱等が認められた者は6名であった。全員にPCR検査を行い,4名がH1N1(+),1名がA香港(+),1名が陰性であった。
〔原因/端緒〕
鳥インフルエンザウイルス(高病原性H5N1)
〔患者/死者/負傷者〕
ヒトへの感染は確認されなかった。
〔症状/被害状況〕
1月25日に異常鶏(死亡)の報告があり,9羽中8羽で簡易検査陽性,その後H5亜型が確認された。患鶏の症状としては,鶏冠,肉垂のチアノーゼ,卵墜及び沈うつ等がある。