【保健所健康危機管理事例H24】
クドアによる食中毒事例
〔作成者〕
福岡県粕屋保健福祉事務所
〔発生年月日〕
2012/6/15~2012/6/17
〔概要〕
ヒラメ昆布じめ残品から1.2×1010/gのクドア・セプテンプンクタータが検出された。
本件は、水産食品フードチェーンの最上流の生産(養殖)段階で汚染されたヒラメが流通し、これを喫食したことによる食中毒事例であるが、流通・消費段階では汚染の有無を全数確認することは生鮮品の特性上、実質的に困難である。
今後の実効性のある再発防止のためには、本件を含め、消費段階の健康被害事例の情報を適宜、食品規制及び水産業の監督官庁を通じて生産団体等に還元し、養殖場における汚染稚魚淘汰、養殖~水揚げ時及び輸入時のモニタリング頻度を高めること等の対策を実施の上、安全性の高い水産物の供給を求めることが必要と考える
〔原因/端緒〕
平成24年6月18日(月)飲食店営業者からの電話連絡により探知。6月15日の利用者から翌16日に、6月16日の利用者から翌17日に、それぞれ喫食後4、5時間で嘔吐や下痢を発症したという同じような内容の苦情を受けた。
〔患者/死者/負傷者〕
喫食者:36名
患者数:24名
死 者: 0名
〔症状/被害状況〕
症状(カッコ内は有症者中の発症率)
下痢(63%)、嘔吐(50%)、嘔気(50%)、腹痛(21%)、発熱(29%)