報道関係者各位
真空パック詰め食品などのボツリヌス食中毒対策についての注意喚起の実施について
真空パック詰めなどの「容器包装詰低酸性食品(※注)」は、殺菌や冷蔵保存等の対策を怠ると、ボツリヌス菌による重篤な食中毒を引き起こすおそれがあります。
容器包装詰低酸性食品の中には、いわゆるレトルト食品(常温保存が可能)と包装形態がよく似ているものもありますが、十分な高温加熱殺菌などの対策が行われていない場合、常温で、ボツリヌス菌が繁殖する可能性があるためです。
こうしたリスクについて一層周知を図るべきとの薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会での意見を踏まえ、改めて事業者への周知徹底を呼びかけるとともに、消費者へも普及啓発を行うため、リーフレットを作成し、本日付で、都道府県等を通じて周知を図ることとしました。
注意喚起のポイント
○事業者等へ
・容器包装詰低酸性食品は、高温加熱による殺菌又は冷蔵管理などの対策が必要
・要冷蔵食品は、その旨が消費者等に分かるよう明確な表示が必要
○消費者の方々へ
・要冷蔵との記載がある食品は、冷蔵保存の徹底が必要
○リーフレット
(別添1) 食品等事業者向け(PDF:342KB)
(別添2) 一般消費者向け (PDF:318KB)
○厚生労働省ホームページ 「真空パック詰食品(容器包装詰低酸性食品)のボツリヌス食中毒対策」
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/03-4.html
※注 「容器包装詰低酸性食品」とは、容器包装に密封した常温流通食品のうち、pHが4.6を超え、かつ、水分活性が0.94を超えるものであって、120℃4分間に満たない条件で殺菌を行ったもの(殺菌は、容器包装に詰める前後を問わない)
【参考】 ボツリヌス食中毒とは
ボツリヌス菌は、他の多くの食中毒の原因菌とは異なり、真空パックのような、酸素が極めて少ない密封状態で増殖し、毒素を作ります。
毒素を含む食品を摂取した場合、筋肉が麻痺し、重い場合は、呼吸困難などで短時間で命にかかわります(※)。
※ 平成12年から平成24年10月までの間に、ボツリヌス菌により、4件(患者数5人)の食中毒の発生が確認されています。
また、原因が分からないものや食事以外が原因となったものを含めると、平成15年11月5日から平成23年の期間に17人の患者(感染症法に基づき、ボツリヌス症の届出があったもの)が発生しています。
詳細については、下記のページをご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002on5w.html
(参照先)
厚生労働省