平成23年度 石綿による疾病に関する労災保険給付などの請求・決定状況まとめ(確定値)
厚生労働省は、このたび、平成23年度「石綿による疾病に関する労災保険給付などの請求・決定状況」の確定値を取りまとめましたので、公表します。
石綿による疾病(※1)で、療養や休業を必要とする労働者や死亡した労働者のご遺族は、疾病発症が仕事によると認められた場合、「労働者災害補償保険法」に基づく給付対象となります。
平成23年度分の取りまとめの結果、労災保険給付の請求件数は1,144件であり、支給決定件数は1,037件でした。(※2)
また、労災保険給付については、今回から新たに、「石綿肺」の支給決定件数も集計しています。(※3)
一方、石綿による疾病で死亡した労働者のご遺族で、時効(5年)により労災保険の遺族補償給付を受ける権利が消滅した人については、「石綿による健康被害の救済に関する法律」により、疾病発症が仕事によると認められた場合、「特別遺族給付金」が支給されるしくみとなっています。
なお、平成23年度までに労災保険給付などに関する支給決定を受けた労働者の死亡年別の統計資料(資料1~5)も取りまとめましたので、併せて公表します。資料4及び5は、船員保険関係のものです。
1 労災保険給付の請求・支給決定状況【別添表1、表1-2、表2、表5、図1、図3-1】
(1)肺がん、中皮腫、良性石綿胸水、びまん性胸膜肥厚(従来から公表している疾病)
請求件数 1,144件(前年度比 2件、0.2%の増)
支給決定件数 1,037件(同 43件、4.3%の増)
(2)石綿肺(平成23年度分から新たに集計した疾病。(1)の件数には含まれない)
支給決定件数 68件
2 特別遺族給付金の請求・支給決定状況【別添表3、表4、表5、図2、図3-2】
請求件数 140件(前年度比 86件、159.3%の増)
支給決定件数 39件(同 3件、 7.1%の減)
(※1)肺がん、中皮腫、石綿肺、良性石綿胸水、びまん性胸膜肥厚
(※2)速報値と比較して、請求件数の合計は、労災保険給付、特別遺族給付金ともに3件増加。支給決定件数の合計は、労災保険給付、特別遺族給付金ともに変動なし。
(※3)「石綿肺」はじん肺の一種であり、平成22年度までは「石綿肺」単独の集計はしていない。平成23年度から、じん肺として労災認定されたもののうち、石綿肺と判断したものを別途集計している。
詳細については、下記のページをご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002p2qh.html
(参照先)
厚生労働省労働基準局 労災補償部 補償課