報道関係者各位
除染廃棄物などの処分に従事する労働者の放射線障害防止対策を取りまとめました
厚生労働省では、このたび、「除染廃棄物等の処分に従事する労働者の放射線障害防止に関する専門家検討会」(座長:森 晃爾(こうじ) 産業医科大学教授)の報告書を取りまとめましたので、公表します。
これは、除染などの進展に伴い、発生した「除染廃棄物」※1などの「処分」※2が来年度以降、本格化するため、業務に携わる労働者の放射線障害防止対策について、昨年12月から検討を行ってきたものです。
検討の結果、処分事業者に新たに義務付けることが必要と提言した項目は、以下の通りです。
1 破砕、焼却、埋め立てなど、除染廃棄物などの処分を行う設備などが満たすべき要件(排気や排液などがもれるおそれのない構造とすることや材料を使用することなど)
2 汚染の拡大防止のための措置(汚染検査の実施や防じんマスクや保護衣の着用など)
3 作業の管理(作業マニュアルの策定など)
4 労働者に対する特別教育の実施(放射線の影響や被ばく線量の管理方法など)
なお、管理区域の設定や、被ばく限度、被ばく線量の測定・記録、健康管理のための措置などについては、現行の電離放射線障害防止規則(「電離則」)の規定を適用するとしています。
厚生労働省では、この報告書を受け、電離則の一部改正案などを取りまとめ、今年4月の公布、7月の施行を目指すとともに、関連法令などをわかりやすくまとめたガイドラインを策定する予定です。
※1:放射性セシウムの放射能濃度の値が1万ベクレル毎キログラムを超えるものに限る
※2:中間処理(選別、破砕、圧縮、濃縮、焼却など)、中間貯蔵、最終処分またはそれらに関連する施設・設備の保守・点検作業
(別添1)報告書概要(PDF:762KB)
(別添2)報告書(PDF:965KB)
参考資料
1 処分場の施設要件と線量限度(第4回検討会資料)(PDF:231KB)
2 東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質による環境汚染の対処において必要な中間貯蔵施設等の基本的な考え方について(第1回検討会資料)(PDF:1240KB)
3 廃棄物処理の概要と施設管理(第1回検討会資料)(PDF:1507KB)
4 中間処理における廃棄物の前処理について(例)(第2回検討会資料)(PDF:356KB)
5 最終処分場における特定廃棄物の埋立作業の流れ(第2回検討会資料)(PDF:248KB)
6 除染廃棄物等の処分に従事する労働者のための呼吸用保護具の選択基準(第2回検討会資料)(PDF:139KB)
7 放射線障害防止法及び原子炉等規制法における考え方(第3回検討会資料)(PDF:21KB)
8 除染廃棄物処分作業における粉じん発生濃度の推定とマスクの選択について(第4回検討会資料)(PDF:386KB)
詳細については、下記のページをご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002v852.html
(参照先)
厚生労働省労働基準局 安全衛生部 労働衛生課