中国で感染が相次いでいるH7N9型鳥インフルエンザについて、田村憲久厚生労働相は5日、閣議後の記者会見で、ワクチン製造の準備や研究のため中国から国立感染症研究所が受け取る見通しのウイルス株について「遺伝子の解析データをもらい調査しているが、本物のウイルスが来ないと、さらに深い研究ができない」と述べ、早急に入手できるよう中国側に要請していることを明らかにした。
厚労省によると、既存のタミフルなどの抗インフルエンザ薬でも効果がある可能性が高いと中国当局から感染研に連絡があったという。しかし、新しいワクチンが必要になった場合、速やかに製造を開始できるよう準備を始めた。
一方、昨年成立した感染力や毒性が強い新型インフルエンザの対策を定めた特別措置法の施行について、田村厚労相は「特措法が必要な場合には適用していかなければならない」と指摘。特措法の行動計画やガイドラインの策定作業を急ぎ、施行を早期化する可能性も示唆した。(2013/04/05-11:28)時事通信