【保健所健康危機管理事例H24】仕出し弁当による大規模食中毒の発生について
〔作成者〕
山梨県中北保健所 衛生課 藤巻勤
〔発生年月日〕
2012/12/11~2012/12/15
〔概要〕
調査の結果、患者に共通する食事は甲斐店から配送された仕出し弁当に限られること、調理員1名と複数の患者の検便からノロウイルスGⅡが検出されたこと、症状、潜伏時間がノロウイルスによるものに合致すること、患者を診察した医師から食中毒患者届出票の提出がなされたことから、原因食品は当該施設から配送された仕出し弁当、病因物質はノロウイルスGⅡとする食中毒と断定し、2012年12月14日から営業禁止とした。
今回の食中毒の原因の究明、従業員等の衛生教育、施設の清掃消毒、再発防止策が確認された12月30日に営業禁止を解除した。
〔原因/端緒〕
平成24年12月13日(木)午前10時頃、甲斐市内の診療所の医師から「昨日、昼食の仕出し弁当を喫食した6名中4名が嘔吐、下痢等の症状を呈し、現在4名が受診している。」との連絡があった。
また、中北保健所峡北支所及び峡南保健所からも「同一の業者が配送した弁当を喫食した複数名が食中毒様症状を発症している。」との連絡があったことから、発症者等の詳しい聞き取りと検便依頼、甲斐工場等の調査を開始した。
〔患者/死者/負傷者〕
1,442名(死者なし)
〔症状/被害状況〕
水様性下痢、嘔気、腹痛、嘔吐、発熱(37.0~40.0℃)、悪寒、頭痛、倦怠感 等