化粧品規制協力国際会議(ICCR)第8回 結果概要
2014 年 7 月 8 日から 10 日にかけて第 8 回化粧品規制協力国際会議がオタワ(カナダ)で開催された。化粧品規制協力国際会議 (ICCR) はカナダ、欧州連合、日本及び米国の化粧品規制当局からなる国際的グループである。 2013 年から、カナダ及びブラジルの規制当局もオブザーバーとして参加している。本会合は、年1回開催され、化粧品の安全性や規制に係る議論を行い、関連業界団体と対話の場も設けている。 ICCR の目的は、国際貿易への障壁を最小化しつつ、最大限の消費者保護をグローバルに維持することである。
本会合の一環として、 規制当局及び各地域の化粧品産業界との対話の場である Dialogue Meeting が 7 月 9 日に開催された。
会合では、以下のトピックが議論された。
ICCR の 8 年間の総括
ICCR ウェブサイト
ガバナンス
アレルゲン
化粧品安全性評価のためのコンピューター予測モデル
動物試験代替法
微量不純物
微生物汚染
オブザーバー規制当局のアップデート
また、 ICCR 規制当局により利害関係者会合が開催され、化粧品規制に関心を持つ企業団体、消費者団体が参加した。議論内容は化粧品に関する、動物試験・規制調和・偽造品・業務上使用であった。現在進行中の上記トピックに加え、 ICCR の議論過程がシェアされた。
次回 ICCR は 2015 年にローマ(イタリア)で行われる。
会合の結果の概略
1. ICCRの8年間の総括
業界団体は ICCR の過去 8 年間の活動を総括し、今後の展望を示した。
規制当局、業界団体ともに、 ICCR は貿易障壁を最小化しつつ、最大限の消費者保護を維持する唯一の貴重なフレームワークであることを認識した。
2. ICCRウェブサイト
ICCR の公式ウェブサイトが立ち上げられた( www.iccrnet.org )
本ウェブサイトは ICCR の議論過程の透明性と可視性を高めることが期待されている。
3. ガバナンス
ICCR のメンバー国の拡大とそのプロセスに関する議論のアップデートが規制当局により行われた。
4. アレルゲン
報告書「化粧品/パーソナルケア製品中のアレルゲン:各国規制アプローチの比較」が受理され、 ICCR ウェブサイトに掲載予定である。
5. 化粧品安全性評価のためのコンピューター予測モデル
報告書「化粧品原料の安全性評価におけるコンピューター予測モデルの利用」が受理され、 ICCR ウェブサイトに掲載予定である。
6. 動物試験代替法
規制当局は、動物試験代替法国際協力( ICATM : International Cooperation on Alternative Test Methods )の活動報告を受理した。
報告書「 ICCR 地域下の化粧品及び原材料に適用可能な動物試験代替法( ICATM 提案)」の添付書類であるリストは、 ICATM の報告を受け、アップデートされることとなった。
7. 微量不純物
化粧品中の鉛に関する文書が受理され、 ICCR ウェブサイトに掲載予定である。
水銀及び 1,4-Dioxane に関する文書は最終化に向け調整中である。
化粧品中の微生物限界基準の適用可能性を議論する WG が設立される。
8. 新規トピック:保存料
化粧品中の保存料の重要性を議論する WG が設立される。
9. オブザーバー規制当局のアップデート
ブラジル規制当局の ANVISA ( Ag?ncia Nacional de Vigil?ncia Sanit?ria) より、ブラジルにおける化粧品規制に関するアップデートが規制当局に対して行われた。
詳細については、下記のページをご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000051627.html
(参照先)
厚生労働省医薬食品局審査管理課