輸入食品に対する検査命令の実施
(フランス産鶏肉、その加工品)
本日、以下のとおり輸入者に対して、食品衛生法第26条第3項に基づく検査命令(輸入届出ごとの全ロットに対する検査の義務づけ)を実施することとしたので、お知らせします。なお、登録検査機関の受託体制が整うまでの間は、自主検査にて対応することとします。
対象食品等 | 検査の項目 | 経 緯 |
---|---|---|
フランス産鶏肉、その加工品 (簡易な加工に限る。) | ナイカルバジン | 検疫所におけるモニタリング検査の結果、フランス産鶏肉から基準値を超えるナイカルバジンを検出したことから、検査命令を実施するもの。 |
<ナイカルバジンについて>
1.飼料添加物、動物用医薬品:寄生虫駆除剤
2.許容一日摂取量(人が一生涯毎日摂取し続けても、健康への影響がないとされる一日当たりの摂取量)は、現在、食品安全委員会に評価依頼中ですが、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)による許容一日摂取量は、体重1kg当たり0.4mg/日です。
3.体重60kgの人がナイカルバジンが0.7ppm残留した鶏肉を毎日34kg摂取し続けたとしても、許容一日摂取量を超えることはなく、健康に及ぼす影響はありません。
4.ナイカルバジンは、鶏の筋肉には0.2ppmの基準値が適用されますが、例えば、その他の家きんの筋肉には0.5ppmの基準値が設定されています。
<違反の内容>
1.品名:冷蔵鶏肉
輸入者:有限会社 エモントレーディングカンパニー
輸出者:ETABLISSEMENTS E.ROBIN
届出数量及び重量:2 カートン、17.68 キログラム
検査結果:ナイカルバジン 0.7 ppm 検出 (基準値:0.2 ppm)
届出先:成田空港検疫所
日本への到着年月日:平成27年6月27日
違反確定日:平成27年7月6日
貨物の措置状況:全量販売済み
2.品名:冷蔵鶏肉
輸入者:株式会社 ノーザンエクスプレス
輸出者:LES FERMIERS LANDAIS
届出数量及び重量:18 カートン、195.21 トン
検査結果:ナイカルバジン 0.3 ppm 検出 (基準値:0.2 ppm)
届出先:成田空港検疫所
日本への到着年月日:平成27年7月18日
違反確定日:平成27年7月30日
貨物の措置状況:現在継続して確認中
参考 :フランス産鶏肉の輸入実績(平成26年4月1日から平成27年7月29日まで:速報値)
年度 | 届出件数 | 届出重量(トン) | 検査件数* | 違反件数 |
平成26年 | 835 | 359.06 | 3 | 0 |
平成27年 | 276 | 300.17 | 10 | 2(ナイカルバジン) |
* 飼料添加物、動物用医薬品(ナイカルバジン)に係る検査
詳細については、下記のページをご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000092968.html
参照先:医薬食品局