No.601 焼肉店を原因とする腸管出血性大腸菌O157県内広域集団感染事例(秋田県)

[ 概要報告 ]
分野:細菌性食中毒

衛研名:秋田県衛生科学研究所

時期年月:1999/08/01

地域:秋田県横手保健所管内、大曲保健所管内、湯沢保健所管内

概要:
1999年8月16日から9月8日にかけて、秋田県南部の3保健所管内でO157:H7VT-1&2感染者が17名発生した。秋田県で短期間にこのように多数のEHEC O157感染者が連続して発生した例はなかった。これらの患者のうち、13名由来株のPFGEEパターンが同一であること、感染者の行動調査の結果、13名中9名が共通の焼肉店を利用していたことが判明した。焼肉店を調査した結果、コールドテーブルの拭き取りから患者由来株と同一パターンのEHEC O157が分離され、本事例が、当該焼肉店を原因施設とする腸管出血性大腸菌O157県内広域集団感染事例であることが判明した。このため、当該焼肉店を利用した県民の健康相談を実施した。9月10日から10月6日まで1,918人について検便検査を実施し、9名のEHEC O157感染者が確認された。