No.635 フグ中毒事件

[ 詳細報告 ]
分野名:自然毒等による食中毒
登録日:2016/03/17
最終更新日:2016/05/26
衛研名:大阪府立公衆衛生研究所
発生地域:大阪府下
事例発生日:1976年11月
事例終息日:2001年1月
発生規模:1~4名
患者被害報告数:
死亡者数:
原因物質:テトロドトキシン
キーワード:フグ中毒、テトロドトキシン、吐物、尿、マウス試験、HPLC、immunoaffinity chromatography、種鑑別

背景:
フグの毒力は種や部位(器官)、生息地域等によって異なり、個体差も大きい。1)フグ食に対する消費者の嗜好が高い反面、フグやフグ毒に関する衛生学的な知識の欠如により、当該食中毒事件が発生し、全国では年間100名近い死者が出ることもあった。
フグの営業販売等に関する条例の制定等、自治体の取組が進んだことや、厚生省環境衛長通知2)により、販売が認められるフグの種、部位等について示されたこと等によって、フグ中毒の発生は減少している。
しかしながら、1)有毒種と無毒種の誤認、2)釣り人等の素人調理による有毒部位の除去不十分、3)客の求めに応じて肝臓を提供すること、3)丸フグの販売、等が原因となって、依然としてフグ中毒事件が発生している3)-6)。
調理残品や摂食残品が全く得られず、中毒原因の究明と原因種の確認が困難となるケースも多い。また、少数例ではあるが、市販のフグ加工品等による苦情に際しては真偽の判別に困る事もある。

概要:
大阪府下において発生したフグ中毒事件の中で、筆者らが担当した代表的なものを記載する。

事例1(1971年12月11日):「身欠き(みがき)ふぐ」による中毒事件7)
筋肉と骨のみの形態(皮膚、鰭、内蔵、頭部除去)、いわゆる「身欠きふぐ」で流通し、これを魚介類販売店で購入した患者家族ら5名中3名が重症を呈した。摂食残品の筋肉から120MU/gのTTXが検出された。魚介類販売店から採取した同一ロットの「身欠きふぐ」14検体について検査した結果、強毒は1検体(190MU/g)、弱毒は4検体(13~28MU/g)、2~7MU/gのものは7検体で、他の2検体からは検出されなかった(2MU/g未満)。行政による流通経路調査の結果、シマフグとの報告を得たが、後に骨格観察の結果ドクサバフグである可能性があることが判明した。
事例2(1980年7月28日):丸フグ無許可販売、肝臓摂食による中毒事件元漁師の妻が魚市場付近の露天商より購入した丸フグを、家庭で調理して、夫婦で摂
食した。肝臓を摂食した夫は摂食後約3時間で死亡した。筋肉のみを摂食した患者の妻は発症しなかった。摂食残品の肝臓(煮付け)2検体(150、380MU/g)及び未調理の肝臓5検体(260~860MU/g)からTTXを検出した。未調理の筋肉6検体は低毒力(2.3~8.3MU/g)であったが、肝臓とともに煮付けられた摂食残品の筋肉の毒力は62.4MU/gと強かった。これは、肝臓からの移行によるものと考えられた。ゴミ箱から採取した調理残品の皮膚からコモンフグが原因種と考えられた。なお、患者は二十数年間にわたりフグ肝臓を摂食してきたという。
事例3(1988年10月17日):パック詰め刺身による中毒事件
スーパーより「トラフグ」の表示のあるパック詰め刺身を購入し、これを摂食した1名が罹患した。検査の結果、吐物から20MU/g、同一ロットのパック詰め刺身9検体から5.6~66.0MU/gのTTXを検出した。行政による調査の結果トラフグの表示は偽りで、ナシフグであることが判明した。
事例4(1994年1月16日他7件):釣ったフグを家庭に持ち帰って調理したことによる中毒事件
患者に対する聞き取り調査によると、有毒部位の除去不十分や次に記載するフグ毒に関する衛生知識の欠如が原因となって発生している。(1)フグの皮、白子は種類の如何に関わらず無毒、(2)水で洗うと毒が消える、(3)充分熱すると毒が分解する、(4)自分はフグ毒に免疫があって、中毒しない、などの誤解である。
患者数は7事例とも1名で、うち死者は1名である。保健所への届出が遅れ、調理残品や摂食残品が得られない事例が多い。調理残品の得られた3事例のうち2事例はコモンフグ、1事例はショウサイフグが原因種と考えられた。他の4事例については、原因種は不明である。図鑑等を示し聞き取り調査を行っても患者本人の記憶が曖昧な場合が多いようである。
検体が得られた、3事例については、調理残品(3事例)、胃内容物(胃洗滌:1事例)、尿(3事例:8.2~9.6μg/100ml)からTTXを検出した。
事例5(1996年1月8日他7件):飲食店が客の求めに応じて肝臓を提供したことによる中毒事件
飲食店が原因施設である7事例で、計13名の患者が発生している。原因食品はトラフグの肝臓であるケースが多い。しかし、調査当初は飲食店側が肝臓を提供したことを認めないこともある。
原因施設の飲食店のうち、2施設は一般飲食店で、フグの販売営業許可を受けていない施設であった。4事例については調理残品、尿からTTXを検出した。3事例については、検査材料が得られなかった。
事例6(2001年1月24日他2件):許可業者の一般者への丸フグ販売による中毒事件
地方卸売市場が一般者(無許可者)に丸フグ(トラフグ)を販売した事例と魚介類販売店が丸フグを一般消費者に販売した事例がある。いずれも、本人が家庭にて解体調理して、内臓も摂食した。摂食残品(1事例)及び入院中の患者尿(1事例)からTTXを検出した。

原因究明:
1)臨床診断:
フグ中毒症状は、舌、手足のしびれ、嘔吐、運動障害、呼吸困難が主な症状で、重篤な場合は死亡する。潜伏時間は30分~9時間で毒の摂取量が多いと潜伏時間は短く、重症
を呈する。
臨床症状による麻痺性貝毒中毒との類症鑑別は困難である。フグ中毒の確定診断は、症状、摂取食品調査、及びTTX検査結果と総合してなされるべきである。
2) 原因食品の確認:
摂食したフグの種、摂食部位の調査が重要である。調理残品や摂食残品がある場合は、原因究明に役立つ。
同一ロットの丸フグが残っていれば種の鑑別が容易であるが、別の種のフグが混入していた可能性もあるので注意が必要である。調理残品に、皮、鰭が残っている場合は原因種の推定に有効な手がかりとなる。筋形質蛋白質の電気泳動法14)-15)による鑑別も有効である。遺伝子解析による種鑑別にも取り組んでいるが13)、実用には至っていない。
3) 流通経路の調査:
患者またはその家族、販売店等からの聞き取り調査が重要である。原因食品を究明、確認と購入先等、流通経路等の調査が必要である。
なお、聞き取り調査で得た情報は事実と異なることもあることも考慮に入れておく必要がある。また、フグの種名について地方名による場合もあるので、注意が必要である。
4)TTXの検出:(1)摂食残品が入手できた場合は原則としてマウス法8)により行い、必要に応じてHPLC法16)-17)で検出する。(2)吐物も検査材料として有効である。(3)前述の材料が入手できない場合は、原因究明は困難であったので、当所では、尿中TTXの検出について検討を加えてきた。HPLC法による検出は妨害物質による影響で、精製を繰り返すため、回収率が極めて低くなること、時間がかかること、得られたデーターの信頼性に不安が残ることなどから、データーの蓄積にとどめていた。
1997年、抗TTXマウスモノクローナル抗体の作製に成功し、これを用いたELISA法を開発した11)。さらに、この抗体を用いて、アフィニティカラムクロマトグラフィーによる尿の精製を行った後、HPLCによる検出を行っている12)。通常、HPLC法単独では問題が残るが、本抗体はTTXに選択的に結合するので、妨害ピークが除去され1ピークとしてTTXが検出できる。このようにHPLCとの組み合わせにより同定機能を持たせることが可能となった。

診断:

地研の対応:
当所では、当該中毒事件(疑いを含む)発生時において、行政から連絡が入った場合、発生概況の把握をできる限り行ってから、検査を実施している。発生状況を踏まえ、事例毎に採取すべき検体を所轄保健所等に提案している。
TTXの定量は原則としてマウス試験法8)により実施しているが、搬入された検体の種別に
よりテトロドトキシン(TTX)検査方法の選択を行っている。検体数が多い場合は、優先すべき検体から実施し、マウス予備試験の段階での結果を電話で報告した後、本試験を実施している。検査結果の連絡は、検体が搬入された当日または翌日に連絡できるよう努めている。検査結果の信頼性を高めるため、必要に応じ、複数の検査法でTTXの検出を行っている。
中毒事件発生時における問題点の解決を図るため、検査方法の開発9)-12)にも取り組んできた。TTX等のマウスを用いる検査法の精度管理のため、色素マーカーを用いるマウス腹腔内投与手技の評価手法を考案した13)。また、TTXの使用マウスに対する感受性のチェックも実施している。さらに、フグ種鑑別に必要な新鮮なフグを多種にわたって収集・冷凍保管し、種鑑別に必要な検査体制も確立している。

行政の対応:
大阪府においては、昭和23年7月、全国に先駆けて、「ふぐ販売営業取締条例」を制定、昭和59年10月にはこれを改正して、「大阪府ふぐ販売営業等の規制に関する条例及び同条例施行規則」を制定し、当該中毒の防止にあたってきた。ふぐ処理講習会の開催等による衛生教育、保健所等による監視業務、フグ加工品等の収去検査を行っている。国においては、既述のとおり、フグによる食中毒の防止を図るため、販売が認められるフグの種、部位等について厚生省環境衛生局長通知(フグの衛生確保について:昭和58年12月2日環乳第59一部改正平成5年2月3日衛乳第23号)により定めている。
中毒発生時においては、原因究明のため、保健所による聞き取り調査等を行うとともに、検体の採取を行い、当所に搬入している。また、関係食品の流通経路調査を行い、府外で製造されたものについては関係自治体に連絡を行っている。府下の飲食店や魚介類販売業者が原因施設であった場合には、営業停止処分等の行政処置を行うとともに、再発防止のため、関係者に対する必要な指導等を実施している。

地研間の連携:
1) 近畿地区の地研、検疫所の14機関で構成する近畿地区マリントキシン研究会を結成し、フグ毒等のマリントキシンに関する情報交換、相互研修などを行っている。また、植物性自然毒に関する中毒事例の紹介等も行っている。
2) 1996年4月23日、松山市で発生したフグ中毒事件に際し、愛媛県の依頼により患者尿を含む検体からのTTXの検出とフグ種鑑別を実施した。
3) TTX測定法について2地研に研修を実施した。

国及び国研等との連携:
1) 事例1については厚生省乳肉衛生課に連絡した。骨格によるフグ種鑑別について、水産大学校多部田修先生(現:長崎大学教授)に御指導頂いた。
2) マウスを用いる試験の標準化に取り組むため、厚生労働省大阪検疫所とテトロドトキシンを用いて検討した。また、色素マーカーを用いるマウス腹腔内投与種評価手法について共同研究を実施した。
3) 1985年、HPLC法によるTTXの定量について、東北大学食品衛生学教室の御指導を頂いた。
4) 東京水産大学よりELISA法によるTTX測定を依頼された。

事例の教訓・反省:
事例1では原因食品が3府県にまたがり、行政による流通経路調査の結果判明までに時間がかかった。当時、筆者らは身欠きフグの形態のものに対する種鑑別技術を有していなかった。従って、原因食品の魚種については行政による調査結果によったが、後の調査で、当該食品はドクサバフグの可能性があることが分かり、身欠きふぐの魚種鑑別技術の必要性を痛感した。従って、以後、軟X線撮影装置を導入するとともに、多種のフグを収集して軟X線骨格写真を撮影するとともに、骨格標本を作製した。
事例3はパック詰めフグの刺身を原因食品とするもので、皮膚、骨格等が除去されており、種鑑別はできなかった。このような筋肉のみの検体については筋形質蛋白質による種鑑別が必要と考えられ、本事例以後、等電点電気泳動装置を導入し、各種フグの泳動パターンについてのデーターを蓄積した。
各事例を通じて、調理残品や摂食残品が得られない場合が多いので、吐物、胃洗滌液、尿等の患者材料からTTXの検出を実施した結果、有効であることが判明した。
特に、既述のとおり、抗TTXマウスモノクローナル抗体を用いるimmunoaffinity chromatographyとHPLCを組み合わせた方法により、患者尿からTTXを検出することは、フグ関連検体が入手できない事例におけるフグ中毒の確定診断に有効な手段となっている。

現在の状況:
フグ中毒は国及び自治体の取組により、以前に比べ減少しているものの、中毒の発生は後を絶たないのも事実である。筆者らは、一旦、呼吸停止に陥った患者が完全呼吸管理により一命を取りとめたという症例にいくつか遭遇しており、統計的には死亡例が減少しているが、これは最近の医療技術、治療技術の進歩によるところも大きいといえる。
フグ中毒防止のためには、フグ取り扱い業者や飲食店関係者等に対する従来の指導強化に加え、一般消費者を対象としたフグ中毒防止のための衛生教育の普及も必要と考えられる。

今後の課題:
1) 尿中TTXの検出がフグ中毒の確定診断に有効で、摂取毒量が多く重症の場合は、発症1週間後の患者尿からTTXを検出した例もある。発症初期の尿ほどTTX濃度が高いので、なるべく入院初期の尿を入手して、検査を実施するのが有効である。しかし、廃棄されている場合もあるので、病院や救急救命センター等にフグ中毒の疑いのある患者については、尿の保存についてPRすることも重要である。
当所や山口県18)では当該検査に使用する抗体があるが、保有していない機関における実施は困難である。
2) 等電点電気泳動法によるフグ種鑑別が有効であるが、多種にわたって新鮮なフグを入手し、保管するのが課題である。
3) 消費者から、飲食店におけるフグ摂食や販売店から購入したフグ加工品の摂食により、「しびれた」として苦情が持ち込まれることが多い。医師の診断の有無、検体の有無等により行政対応も困難となっている。
4) 飲食店等における肝臓提供による苦情等においてアンコウ、ハギ、フグ等の肝臓による鑑別手法の確立も必要となるケースがあり、取組を進めているところである。
5) 遺伝子解析手法を用いたフグ種鑑別に取り組んできたが、実用化には至っていない。

問題点:

関連資料:
1) 谷 巌:日本産フグの中毒学的研究、帝國図書、1945(東京)
2) 厚生省環境衛生局長通知:フグの衛生確保について、昭和58年12月2日 環乳第59(一部改正平成5年2月3日衛乳第23号)
3) 厚生省:全国食中毒事件録
4) 山中英明:魚介類の自然毒による食中毒の現状、食衛誌、27、343-353(1986)
5) 濱野 米一、久米田 裕子、山本博之、大津啓二、木下喜雄、野崎俊一、富岡邦彦、梅田 朗、古川研一、殿元正徳、小林克、千田 淳弘、竹村安弘;魚貝毒に関する研究(第7報)-大阪府下で発生したフグ中毒事例(昭和61年度)-、大阪府立公衛研所報、食品衛生編、18、1-5(1987)
6) 濱野米一、川津健太郎、依田知子、柴田忠良、佐々木寧:マリントキシンによる食中毒発生状況(1985年~1993年)、大阪府立公衛研所報、食品衛生編、27、39-43(1996)
7) 濱野米一、山本博之、木下喜雄、國田信治;魚貝毒に関する研究(第2報)-身欠きフグによる食中毒事例について-、大阪府立公衛研所報、食品衛生編、11、113-116(1980)
8) 厚生省生活衛生局監修:食品衛生検査指針理化学編、p.296-300、(社)日本食品衛生協会、東京(1991)
9) 川津健太郎、濱野米一、依田知子、柴田忠良、末木賢二:筋形質タンパク質の等電点電気泳動法によるトラフグ、アンコウ、ハギ類の鑑別、大阪府獣医師会誌45、41-44(1994)
10) T. Yoda, T. Morita, K. Kawatsu, K. Sueki, T. Shibata, and Y. Hamano: Cloning and sequencing of thechaperonin-encoding Cctd gene from Fugu rubripes rubripes. Gene, 166, 249-253(1995)
11) K. Kawatsu, Y. Hamano. T. Shibata, and Y. Terano: Rapid and highly sensitive enzymeimmunoassay for quantitative determination of tetrodotoxin. Jpn. J. Med. Sci. Biol., 50, 133-150, 1997
12) K. Kawatsu, T. Shibata., and Y. Hamano: Application of immunoaffinity chromatography for detection of tetrodotoxin from urine samples of poisoned patients. Toxicon, 37, 325-333(1999)
13) 濱野米一、川津健太郎、柴田忠良、浜田勝幸、馬場一廣、伊藤繁光、八木俊幸、熊谷規道、石崎由紀、中野康夫:マウスを用いる試験の精度管理に関する研究-色素マーカーを用いるマウス腹腔内投与手技評価法の検討-、日本食衛生学会第80回学術講演会(福島市)講演要旨集、p.36(2000)
14)橋本周久、渡辺終五、中川孝之、反田健児:サバフグ属3亜種の電気泳動的鑑別、Bull. Japan. Soc. Sci. Fish., 50、115-118(1984)
15)數田行雄、板恒国昭、河村章、遠藤隆二、田中一成:電気泳動法によるフグの種類鑑別、山口衛公研業報、11、29-31(1990)
16)渕祐一、森崎澄江、長田忠、嶋崎晃次、野口玉雄、大友信也、橋本周久:高速液体クロマトグラフィーによる魚貝類中のテトロドトキシンの定量、食衛誌、26、306-312(1988)
17) T. Yasumoto, and M. Yotsu: Fluorometric determination of tetrodotoxin by high performance liquid chromatogrphy, Agric. Biol. Chem., 49, 3077-3080(1985)
18) K. Matsumura, and S. Fukiya:Indirect competitive enzyme immunoassay for tetrodotoxin using abiotin-avidin system., J. AOACInt, 75, 883-886(1992)
19)數田行雄:ゲル電気泳動法によるフグ種の鑑別、生物物理化学、37、65-69(1993)
20)濱野米一、山本博之、大津啓二、富岡邦彦、古川研一、末木賢二;魚貝毒に関する研究(第9報)-トラフグ肝臓の毒性について-、大阪府立公衛研所報、食品衛生編、19、111-114(1988)
21)濱野米一、山本博之、大津啓二、木下喜雄、浜田勝幸、古川研一、藤本良一、久保田康之、甲山祥彦、井上節;-山陰沿岸で捕獲されたドクサバフグの一例-、大阪府獣医師会報、36、41-44(1985)
22)濱野米一、久米田裕子、山本博之、大津啓二、木下喜雄、井ノ上寿壱;魚貝毒に関する研究(第6報)-アラビア海産フグの鑑別と毒性について-、大阪府立公衛研所報、食品衛生編、17、83-86(1986)