No.1095 室内空気中化学物質による健康被害(一般住宅3)

[ 詳細報告 ]
分野名:その他
登録日:2016/03/11
最終更新日:2016/05/27
衛研名:大阪府立公衆衛生研究所
発生地域:大阪府堺市
事例発生日:2002年5月
事例終息日:
発生規模:家庭内
患者被害報告数:家族全員(4名)
死亡者数:0名
原因物質:室内空気中ホルムアルデヒド
キーワード:室内空気、ホルムアルデヒド、シックハウス、化学物質過敏症、揮発性有機化合物

背景:
近年、住宅内空気中の化学物質がその発症原因の一つであると考えられる「シックハウス症候群」や「化学物質過敏症」が社会的に問題となり、住民の室内空気環境に対する関心も高まっている。厚生労働省では、室内において生活衛生上問題となる各化学物質の空気中濃度指針値の策定を現在進めている。

概要:
夫婦と子供3人の5人家族。夫は別地単身赴任。1999年竣工の一戸建て木造住宅に竣工直後に入居した。入居当初はシックハウスに関連する何らかの症状のある者は居なかったが、2002年5月ごろから家族全員(夫は除く)に、目のチカチカ感、頭痛、呼吸困難などの症状があらわれた。同年7月に別の住宅に避難し、症状は軽減した。同月、当所に室内空気の検査依頼があり、空気中のホルムアルデヒド濃度を測定した。各部屋(5部屋測定)における濃度は0.12ppm~0.21ppmであり、いずれの部屋の濃度も厚生労働省の定める指針値0.08ppmを上回っていた。依頼者は測定結果を建築業者に提出し、各部屋のフローリング・壁紙の張替えや換気扇の設置などの改装を行った。改装後、再度同年10月に室内空気中ホルムアルデヒド濃度を測定した。各部屋における濃度は0.02ppm~0.03ppmであり、気温による濃度補正を行っても指針値以下の濃度となり、室内空気環境は改善された。

原因究明:
室内空気中ホルムアルデヒドの測定

診断:

地研の対応:
上記のごとく対応した。

行政の対応:
特になし

地研間の連携:
特になし

国及び国研等との連携:
特になし

事例の教訓・反省:
特になし

現在の状況:

今後の課題:

問題点:

関連資料: