No.1106 astA保有大腸菌O25による食中毒事例(福岡県)

[ 概要報告 ]
分野:細菌性食中毒

衛研名:福岡県保健環境研究所

時期年月:2003/8/19 ~ 2003/8/20

地域:福岡県

概要:
2003年8月22日に当該施設の医師から食中毒の届け出が保健所にあった。調査した結果、当該施設の入所者1,815名のうち162名が食中毒様症状を呈していることが判明した。初発は、8月19日18時で、患者の主な症状は下痢、腹痛、嘔吐および発熱(37~38度)で、重篤な症状を呈した者はなく、8月23日の段階でほぼ全員が快復していた。患者の年齢は、22歳から78歳と幅広く、推定原因食品は不明であった。患者便、従事者便および保存食品について細菌学的検査を行った結果、患者便および従事者便からastA保有大腸菌O25:H10が検出された。保存食品からは、検出されず原因食品は不明であった。