No.1444 保育園で発生した腸管出血性大腸菌O121による集団発生事例

[ 概要報告 ]
分野:細菌性感染症

衛研名:大分県衛生環境研究センター

時期年月:2009/1/26 ~ 2009/3/16

地域:大分県

概要:
2009年1月に大分県内の保育園でEHEC O121 H19(VT2)による集団感染事例が発生した。接触者検便の結果、0歳児、1歳児を中心に同型菌が検出されため、全保育園児とその家族及び全職員の318名分の検便を実施した。最終的には、保育園児26名とその家族4名、職員1名の合計31名から当該菌が検出された。分離菌株について、制限酵素Xba Iを用いたPFGE法を実施したところ、いずれもよく似たPFGEパターンを示し、同一菌株由来の集団発生であることが示唆された。0歳児のオムツ処理容器から当該菌が分離されたこと。オムツを着用している0歳児、1歳児に多発していたこと。0歳児保育室の畳の拭き取りからVT2遺伝子が検出されたことから、初発患者から二次感染により感染が拡大したものと推察された。なお、初発患者の発生要因については不明であった。