[ 詳細報告 ]
分野名:自然毒等による食中毒
登録日:2016/03/08
最終更新日:2016/05/27
衛研名:福岡県保健環境研究所
発生地域:福岡県筑紫野市
事例発生日:2009年8月5日
事例終息日:
発生規模:
患者被害報告数:1名
死亡者数:0名
原因物質:ヒガンフグ(推定)、テトロドトキシン
キーワード:テトロドトキシン、フグ、食中毒
背景:
概要:
平成21年8月4日に筑紫野市内の魚介類販売店で購入したフグを、同日、同市内の自宅で調理し、1名が喫食したところ、同日から口、手足のしびれ等の症状を呈し、筑紫野市内の医療機関へ入院した。患者尿の検査からテトロドトキシンが検出され、当該施設が販売したヒガンフグ(推定)による食中毒と断定された。なお、摂食部位は、患者供述によると肝臓であった。
原因究明:
診断:
地研の対応:
病院に入院した患者尿を分析し、LC/MS/MSによりテトロドトキシン3200ng/mLを検出。(検出下限値:5ng/mL)
定性・定量
1)テトロドトキシン(TTX)測定条件
分析法:試料1mLを採取し、2%酢酸を加えて10mLにした後、C18カートリッジカラムで精製した。溶出液2~3mLから0.5mLを採取して水で5mLに希釈したものをLC/MS/MSで測定し、TTXの確認及び定量を行った。
2)LC/MS/MSの測定条件カラム温度40℃
カラムDiscoveryHSF5(スペルコ社製)10cm x 2.1mm, 5μum
移動相A:0.1%ギ酸B:アセトニトリル
A:30% B:70% (13分間)イソクラティック溶出
流速 0.3mL/min
保持時間 約4分
注入量 5μL
イオン化モードESI(+)
キャピラリー電圧3.6kV
コーン電圧40V
イオン源温度130℃
3) LC/MS/MSにおけるモニターイオン
定量イオン 320>162コリジョン電圧40eV
定性イオン 320>284コリジョン電圧30eV
定性イオン 320>302コリジョン電圧25eV
行政の対応:
食品衛生法に基づき、原因施設を営業停止処分とした。また福岡県ふぐ取扱条例に基づき、ふぐ調理師1名を業務停止処分とした。さらに報道機関を通し事件概要の広報を行い、素人がフグを調理しないよう、その危険性を周知した。
地研間の連携:
国及び国研等との連携:
事例の教訓・反省:
現在の状況:
今後の課題:
問題点:
関連資料: