【感染症エクスプレス@厚労省】Vol.493(2023年8月4日)
感染症発生動向調査によると、今夏、小児を中心とする感染症の流行が報告されており、
ヘルパンギーナやRSウイルス感染症は、第29週の定点当たり報告数は前週より減少しました。
ただし、ヘルパンギーナは4.71と依然として高い水準で推移し、
2023年第1から28週のそれぞれの年齢(群)別(0歳、1歳、2歳、3歳、4歳、5歳、6歳以上)の累積報告数は、2017から2022年のそれぞれの年齢(群)別における第1から28週の累積報告数を上回っており、2023年は3歳、4歳、5歳の割合が増加しました。
RSウイルス感染症は2.59と依然として昨年のピーク値を上回っており、
第1から28週の累積報告数は2023年の0歳の報告数が2018から2023年のなかで最も多く、1歳、2歳、3歳、4歳以上の年齢においても2021年に次ぐ報告です。
ヘルパンギーナは、初夏から秋にかけて流行し、主に乳幼児が罹患します。
主な症状は発熱と咽頭痛があり、合併症として、熱性けいれん、特に乳児では経口摂取不良による脱水症やまれですが
小児では髄膜炎や心筋炎などに注意が必要です。
RSウイルス感染症は、症状は軽い風邪様の症状から重い肺炎まで様々で、
生後6ヶ月以内の新生児・乳児への感染や重症化リスクの高い基礎疾患を有する小児は細気管支炎、肺炎など重症化することがあり、特に注意が必要です。
出典:
・ 厚生労働省 「RSウイルス感染症」に注意しましょう。
・ 厚生労働省 RSウイルス感染症Q&A
・ 厚生労働省 ヘルパンギーナについて
・ 感染症発生動向調査 感染症週報(IDWR)2023年第29号
・感染症発生動向調査 感染症週報(IDWR) 2023年第28号<注目すべき感染症> ヘルパンギーナ・RSウイルス感染症
・感染症発生動向調査 感染症週報(IDWR) 直近の新型コロナウイルス感染症およびRSウイルス感染症の状況
・国立感染症研究所 「ヘルパンギーナとは」(2014年7月23日改訂)
・感染症発生動向調査 感染症週報(IDWR) 手足口病・ヘルパンギーナ